羹に懲りて膾を吹くとは?意味・語源・例文・類語・反対語

羹に懲りて膾を吹くの意味

「羹に懲りて膾を吹く(かんにこりてなますをふく)」という言葉は、一度失敗すると過度に警戒し、逆にやりすぎてしまうという意味を表しています。ここでいう「羹(かん)」とは、一種の濃いスープのことで、冷めると固まる性質があります。一方、「膾(なます)」は、魚や野菜を酢で和えた料理のことを指します。つまり、一度固まったスープ(羹)を冷まそうとして、逆に冷たすぎる膾を作ってしまう、という物語から転じて、過度の反動を示す言葉となりました。

羹に懲りて膾を吹くの語源・由来

「羹に懲りて膾を吹く」は古代中国の故事に由来しています。かつての中国の王が、熱すぎる羹を口にしたことで火傷を負ったという話があります。それからというもの、王は料理人に対しその後の料理を必ず息を吹きかけて冷ましてから出すよう命じました。その結果、ある時料理人は冷たい料理である膾にまで息を吹きかけてしまい、王を驚かせました。この故事から、「失敗から過剰な警戒心を持つ」という意味で用いられるようになりました。

羹に懲りて膾を吹くの例文・使い方

  • 最初のテストで赤点を取った彼は、羹に懲りて膾を吹くばかりか、次のテストの前日は徹夜で勉強した。
  • 雨で試合が延期になった後、コーチは羹に懲りて膾を吹くように、晴天の日でも試合前に必ず雨具を持たせるようになった。
  • 彼女は一度、彼に遅刻したことで悩んだ結果、次回からは約束の1時間前には待ち合わせ場所に着くようになり、友人から羹に懲りて膾を吹くとからかわれた。

羹に懲りて膾を吹くの類語・言い換え

過反応、過剰防衛、前のめり過ぎる

羹に懲りて膾を吹くの反対語

教訓に学ばない、二度と同じ失敗をしない、失敗から学ぶ

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