有りての厭い亡くての偲びの意味
有りての厭い亡くての偲び(ありてのいとうなくてのしのび)とは、存在しているときにはあまり好きではなかったものが、なくなったり手元から離れたりした時に、その存在を惜しく思うという意味のことわざです。主に物事に対して、その価値を損ねたり見落とした時に使われます。
有りての厭い亡くての偲びの語源・由来
この言葉は古典文学である『枕草子』(清少納言)や『源氏物語』に見られ、古来から日本人が持つ、物事の移ろいや終わりに対する感じ方を表現しています。原語は「在りて厭ふ、無くて悔む」で、「在りて」は「存在して」という意味、「厭う」は「嫌がる、好きでない」という意味、「無くて」は「なくなって」という意味、「悔む」は「残念に思う、惜しむ」という意味です。
有りての厭い亡くての偲びの例文・使い方
- 宿題をするのが嫌だと思っていたけど、夏休みが終わってみると何となく寂しく感じる。これって、有りての厭い亡くての偲びってやつかな。
- 幼い頃から家にいたペットが亡くなって、その存在の大切さに気づいた。まさに、有りての厭い亡くての偲びとはこのことだ。
- 思い切って引っ越したけど、あの街の風景が恋しくなってしまった。有りての厭い亡くての偲びだね。
有りての厭い亡くての偲びの類語・言い換え
失ってからその大切さを知る、後悔先に立たず
有りての厭い亡くての偲びの反対語
見えてこその価値、手に入れて初めてその価値を認める